難聴のタイプについて

耳が聞こえづらくなると、人と会話するのが難しくなるため、人間関係が悪化してしまう場合があります。また、そうなると、引きこもりがちになり、心の病を発症することも少なくありません。高齢者がなりやすい症状の一つに老人性難聴がありますが、実は聴力が衰える難聴には、ほかにもいくつかの種類があるそうです。

医学的には難聴は3つに分けられており、「伝音難聴」というものは、耳の外部に近いところで発生すると言われています。伝音難聴は、中耳炎や鼓膜の異常で発生するケースがほとんどで、医療機関に早めに相談すれば、聴力を取り戻せる可能性はあるそうです。それから、伝音難聴とは反対に耳の奥の部分で異常が発生する「感音難聴」は、内耳や蝸牛に異常が発生する症状で、老人性難聴はこの分類に入ります。治療が可能なケースもありますが、感音難聴の多くは改善が難しく、元の状態に戻せないことのほうが多いそうです。

そして最後に挙げる「混合性難聴」は、耳全体に異常が起こる症状で、外耳や蝸牛などに異常が起きてしまうことで、音が聞こえづらくなります。混合性難聴はある程度治療が可能だそうで、原因によっては元の状態に戻せるといいます。難聴の多くは、補聴器によってある程度対処できますが、効果を最大に引き出すためには難聴のタイプ別に補聴器を選ぶ必要があります。ですから、難聴になったら、自己判断で補聴器を買うのではなく、まずは医療機関を受診して、自分の難聴のタイプを知ることがとても大切になります。